8月22日(第19日目)


KristiansandKristiansand
10:0012:00
23C70%23C64%

ノルウェー最初の日は雨だった。今回の旅行では傘をさすほどの雨にはまだ降られていなかったので、はじめての本格的な雨である。今日は一年近くe-mailをやりとりしているRanveigに会う日であるが、何ともついていない... :( 

7:00時にKristiansandに着き、14:10分発の列車に乗ってSandnesという街に行く予定なので、それまでの間Kristiansandの見学でもしようと思っていた。しかし、風雨と寝不足のためとりあえず駅のベンチで寝っころがる。

しかし、1時間ぐらいすると、駅員に注意される。しょうがなく近くにあったバスターミナルに移動する。こちらにはKioskなどもあるが、朝食の代わりとなりそうなものが売ってなかったので、隣にあるファーストフード店がオープンするまで待つ。雨も小雨になってきたし、ノルウェークローナも持っていなかったので、近くにある銀行に行く。しかし、ワールドキャッシュが使えるシールが貼っていないので、結局もうちょっと先の銀行まで行ってみることにした。シールのあるATMがあったので、そこでNkrを手に入れる。

バスターミナルに戻り、ファーストフードで朝食を食べようと、ハンバーガー、ポテト、ジュースのいわゆる"Menu"(日本のマクドナルドで言うバリューセットみたいなの)を頼む。これがなんと58Nkrもするのである。ノルウェーに来てはじめてお金を使ったのでその時はあまり何とも思わなかったが、後で計算してみるとなんと約1,000円もするのである。ノルウェーは物価が高いことで有名だが(これは昨日の彼女も言っていた)ここまで高いとは思わなかった。というか2年前にもオスロに行ったことはあったが、こんなに高かった印象はない。

朝食後、しばらくぼーっとして11:30頃に昨日書いたはがきを出すためにもう一度街に出る。このときはもう完全に雨が上がっていた。Kristiansandの街はお店は結構あるのだが、雨上がりのせいか、お昼前のせいか知らないがあんまり人通りはなかった。雨は上がったが、風邪はまだ結構吹いているので長袖を着ていたが、昼間に長袖を着ているのもこの旅ではじめてかもしれない。

なんか寝不足のせいかやる気が出ないので、また駅に戻ってうたた寝をする。そうすると今度は暑くなってきたので半袖になる。なんか気温の差が非常に激しい気がする。列車は予定より10分ほど遅れてきた。まぁ、オスロからはるばる来たのだからこれぐらいはしょうがないのだろう。Stavanger行きは一日5本ぐらいしかなくこの列車に乗る人は結構大勢いた。NSBの列車には前にも乗ったことはあるが、オスロからちょこっと乗っただけなのであんまり印象に残っていない。で、今回乗ってみて思ったことは車両がちょっと古いかなぁということである。今まで旅をしてきてどの国も列車の快適さを競っているかのように、みな乗り心地のいいものばかりだった。特に昨日さんざん乗ったDSBのICなんかは快適そのものであった。かといってNSBの列車が乗り心地が悪いというわけではない。前の座席との間隔はすごく広いし、フットレストもついている。

ノルウェーの南の海岸線を走るOslo-Stavanger線のKristiansand-Stavanger区間に乗車したのだが、いかにも"Norway"といった感じの景色の連続でとても良かった。フェリーで寝不足だったためここでも途中寝てしまったりもしたが、ドイツ、デンマークの田園風景とは全く違った、湖と森、岩山の連続にため息をつくばかりである。車窓からの景色は一見スイスのようであるが、スイスはなんとなくのどかな感じがするのに対し、ノルウェーのは自然の厳しさというようなものが感じられた。(かなり主観的な感想だが)

17:05分ほぼ予定通りにSandnes駅に到着する。そうするとすぐに女の子が「Are you Takashi?」と話しかけてきてくれた。彼女こそがRanveigであるが、ホームページ上の写真とは全く違っていたのでこっちはまったく気がつかなかった。私がイメージしていたRanveigはロングヘアーでメガネをかけた女の子だったが、実際の彼女はショートヘアーでメガネをかけていなかったのである。そのことをRanveigに話すと、あの写真は2年以上前のものだそうだ。駅にはお母さんと来ていて、とりあえず車に乗ってRanveigの家に向かう。昨日はフェリーでシャワーを浴びれなかったのでとりあえず、シャワーを使わせてもらいさっぱりする。

この"Ranveig"という名前だが私はずっと「ランベイグ」と発音するものだとばかり思っていた。アントワープで会ったイギリス人の人もこの名前を見てそう発音していたので、何の疑いも持っていなかったが本当は全然違ったのである。なんと「ガンヌヴァイ」というのに近い。もっと正確には最初の"ガ"が鼻濁音のように"ンガ"となる。それでも正確には発音できなく、はっきり言って日本人には非常に難しい。そのほかもノルウェー語(に限ったことではないが)の発音は本当に難しい、というか元々日本にはない母音があるので正確に発音するのは不可能に近い。

その日の夕食はシュリンプのゆでたものがメインで、これを手で殻を剥いてパンの上にのせマヨネーズをかけて食べるというもので、ノルウェーの一般的な食べ物だそうだ。これはとてもおいしかったのだが、ずっと同じもの(パンとエビ)ばかりだったので、少々飽きてしまうが。食後も、家族の人たちと日本やノルウェーについていろいろとつもる話をした。たとえば、ノルウェーには日本製品が非常に多いだとか、ノルウェーは物価が高いが給料もその分高いだとか、日本人観光客はよく目立つという話など軽いものから、政治、経済の話まで多岐にわたった。Ranveigの家は両親と妹の4人家族であるが、妹以外みな英語が話せるのでとても楽である。お母さんはそれほどでもないがお父さんとRanveigはほんとに上手な英語を話す。

今回の滞在期間中、Ranveigの部屋を私に貸してくれると言う。なんか16才の女の子の部屋に寝るもの不思議な気がしたが、他に部屋がないと言うのでお言葉に甘えて使わせてもらうことにする。

おみやげ
日本からお土産として扇子と焼き物のマグカップ、千代紙(折り紙)としおり、織物でできた小さな袋などを持っていった。千代紙で鶴を折ると、とても感心してくれ、なかなか好評であった。実は「折り紙はお土産に最適」というのは結構他の人も言っているのだが、実際に自分でもやってみて本当にいいお土産になると思う。もちろん折り方を教えてあげたが、やはり難しいらしくさらに感心されてしまった。

約5,000歩


インデックスページへ

bonsai@pop01.odn.ne.jp