今まで訪れた人(Ranveig、Brigitte、Alexの3人)はみなホームページか何かで写真を見たことがあった。しかしAnaはホームページを持っていないので、全くどんな人かもわからなかったのである。もちろん彼女は自分の写真は見たことある。なんかほんとに不思議である。
自分が朝飯を食べていないので、近くのBarでサンドイッチとコーヒーをおごってもらってしまった。彼女は29才で、心理学の研究をしているそうである。AnaもAlexと(たまたま)同じく、8月の夏休みにIrlandに英語の勉強に行っていたそうで、なかなか上手な英語を話す。話を聞くと、スペインも日本と同じく英語はみな必修で習うが、話せる人は少ないそうである。と言ってもいまの高校生ぐらい(Alexぐらい)だと話せる人は格段に多くなると言っていた。
まず、今日の午前中は(スペインでは14時ぐらいまでが午前中という感覚)、市の観光局が催している観光案内に参加してBilbao市内を巡ることにする。この観光にAnaのお兄さんの彼女であるContiさんも一緒に参加することになった。初めの1時間半ぐらいで、歩いて教会やら広場、その他歴史的建物の説明を受けつつ回った。しかし、観光ガイドの説明がスペイン語だけなのでAnaが簡単に説明を加えてくれる。Contiさんは英語があまり出来ないので、始めはAnaに通訳をしてもらって簡単に話をしたが、Anaがお互いに英語で話すようにContiさんに促したので、次第に二人だけでも話をするようになる。たしかにAlexの時もそうであったが、あまりに通訳ばかりしていると、疲れてくるのもわかる。
11:30頃近くのBarで軽食(コーラとスペインオムレツ)を食べ(ツアー料金に含まれている)、その後バスに乗ってちょっと離れた所を見学に行く。教会、サッカースタジアム、公園、美術館(中に入らず)などを見て回ったあと、高台にある公園に行く。こうしてみるとBilbaoも山に囲まれた街であることがよくわかる。そのあとフニクラ(ケーブルカー)に乗ってまた街まで戻り、少し行ったところで解散となる。
お昼をAnaの家でごちそうしてくれると言うのだが、その前にホテルにいったん戻り、荷物を部屋に入れ、シャワーを浴びてからおじゃますることにする。14:30分ごろ家に向かうとちょうどAnaのお兄さんが仕事から帰ってきたところだった。お父さんとお兄さんは市内の同じデパートで働いていて、家から歩いて15分ぐらいなので、お昼はたいてい家に戻ってくるそうである。お昼に家に帰るのはスペインでは結構普通である。家ではAnaのお母さんがいろいろとバスク地方の家庭料理を作っていてくれた。食べ終わってやっぱりデザートが出されたが、これまたすんごく甘いプリンであった。何でここまで甘くするんだろう?
お父さんとお兄さんは仕事に戻り、AnaとContiとお母さんと自分で4時過ぎ頃からAnaの運転でドライブに出かける。なんか日本とは全然違うTime Scheduleなのでまいる。高速道路を使って30分ぐらい行ったところにある教会にまず行く。ここではたまたま結婚式が行われていて、人がたくさんいた。スペイン(少なくともこの地方)では、お祝いに車にトイレットペーパーをぐるぐる巻きにする習慣があるそうだ。
あと、スペイン人は多くが敬虔なカトリック教徒だそうで、Anaも毎週ではないが教会に行くし、両親などはほぼ毎週教会にくそうである。自分は神は信じていないと言うと、お母さんなどは結構驚いていた。教会を見たあと、そのすぐ近くにある見晴らしの良い場所に行く。なんか不思議な場所であった。
この時点で18時近かったのだがこれからまだ他の場所に連れていってくれると言う。で、次に行ったのが珍しい橋が架かっているところである。何が珍しいのかというと上からワイヤーでつるした部分が、川を横断するのである。このような端は世界に5,6カ所あるが、この橋が初めてのものらしい。もちろん車も普通車なら一度に6台ぐらい運べ、人がその両脇に立っているのである。
さらにその次に、今度は海に連れていってくれた。19時過ぎであったが、海辺にはたくさんの人がいた。地球の歩き方にも書いてあったが、スペイン人はこういう風に夕飯前(といっても19,20時とかであるが)に散歩というか、出歩くのが習慣らしい。私たちも30分ぐらい歩いたあと、やっと家へと向かうのであった。
家に帰り着いたのは21時過ぎだったが、お父さんとお兄さんはまだ仕事から帰ってきていない。21時半ごろ二人とも戻ってきて今日の夕飯となる。まさしくスペインタイム。今日の夕飯のメニューはサラダと魚のムニエル、ポテトオムレット、チョリソー、パン、赤ワインといった感じである。その前に私だけ缶ビールをいっぱいいただいてしまっていたのだが。やはり、たくさん食べるように勧められ(もちろん味もおいしいのだが)また、腹一杯食べてしまう。そうすると、デザートを無理して食べるように悪循環になってしまう。なんかスペインの食べ物は味が日本のものに少し似ていて、非常においしい。
ビール、ワインと飲んだあと、今度は他のお酒を勧められる。半分冗談で。コニャック、スピリット(ウイスキー)、甘いお酒(カルアミルクみたいなの)をちょっとずつ飲むが、どれも強すぎてあまりおいしくなかった。その後も、いろいろと話や質問などを聞いていると、あっと言う間に23時ごろになってしまう。まぁ、スペインではまだまだ宵の口であろうが。
しかし今日はみな朝が早く、いろいろ観光をして疲れたため帰ることにする。お兄さんがContiを送りに行くついでに、自分もホテルまで送ってもらうことになった。23時半ごろホテルに帰り着く。明日はAnaの友達と、もう少し遠くへドライブに行く予定だが、日曜日なので朝遅く10時半ごろホテルに迎えに来てもらう約束をした。目覚ましを9:30にセットして寝る。